建築コスト10%ダウン術 パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。
 
 
平成最後の夏が終わり、初秋を感じる季節になってきた。
2018年もあっという間に、残り4ヶ月。悔いがいように全力で頑張っていきたい。
 
 
さて、今回は、「建築コスト」について話していきたいと思う。
 
 
高騰するコストをいかにしてダウンさせるのか。具体的な説明を交えて紹介していく。

 
成功には健康が必要である_1

コストダウンと聞くと

「コストダウンするのにどうするか?」と聞かれると、仕入値を安くできる商社選びや、自社が知らない業種単価を探ろうとする会社が多い。
 
 
しかし、それらはこれまで努力した会社も多いはず。ならば、今以上にさらに効果をだすことは可能なのか?いえることは、コストダウンは発注単価を交渉するだけではないということ。社内の無駄な費用をカットしていくことも含まれる。発注や工 事のやりかたによっても変わるし、事務的な作業の見直しによっても圧縮することができる。
 
 
また、コストダウンの目的によっても観点は変わる。競争に勝つためにより安く売値を設定するためなのか、売値は現状維持で利益だけをあげるためなのか。
 
 
どちらかによってニュアンスは変わってくる。ただ、どちらにしても希望する利益にしたいことには変わりない。であれば、どう工事単価を下げるか?だけではなく、どうやれば無駄な費用をカットでき利益に置き換えることができるのか?といったことを考えたい。
 
 
今回は、とくに後者の観点で話を進めていきたい。
 
 

かじを切る


出港する豪華客船
コストダウンを本気で考えていくと会社の方針が変わってくることがある。
 
 
商売は船の運転と同じである。切ったかじの方向へ会社は進んでいくものである。
 
 
たとえば、大量集客にかじを切れば大量集客にむかって進み、トップセールスマンの育成を重点にするならそちらに進んでいく。コストダウンをするときにも、これまでの無駄を見直し新たな取り組みをすることになるので、会社の考え方や風土が少なからずも変わっていくのだ。
 
 
いまは、集客や広告にお金を使う会社が多く、 コストダウンは二の次となっている会社が多いので、いよいよコストダウンに取り組むなら方向が変わるのを覚悟しなければならない。
 
 
たとえば、コストダウンとは利益を出すということで、売上を上げるということではない。これまで売上重視の会社であれば、利益を出すことを考えると目標となるべきことが変わってくる。場合によっては売上げが下がっても利益が上がればOKということもある。社長がそう思っても社内ではすぐに考えが変わらなくとも、「いまここで利益を増やす」というかじを切ることが大切になるのである。
 
 

リフォーム業界はピンハネ業


開放感のあるリビング、ダイニング
しかし、簡単にはコストダウンはできない。「リフォームはピンハネ業」という現実があるからだ。
 
 
こういうと聞こえは悪いが、実際のところ売上を「工事原価と一般管理費」という見方でいくと、リフォームはどこまでいってもピンハネ業になる。
 
 
自社製造が少なく、外注加工によって仕事が成り立ち、その原価に利益を上乗せして商売をしているだけであるからしょうがない。
 
 
よってコストダウンは、はじめに外注加工費となるのだが、人件費割合が多いので簡単には交渉できない。現場でコストダウンするための作業内容の改善には限界があって、根本的な工法改善ができなければしわ寄せは手間賃になる。それは職人がうんとは言わないのだ。
 
 
また、仕入れにおいても状況は厳しい。機器や建材などを取り扱う会社の状況を見ると、かねてからの原料費アップの負担を抱えたメーカー、流通の簡素化でマージンを抑えられた商社など簡単なものではない。
 
 
そこへのさらなるコストダウンは期待薄なのである。利益をふやそうとすれば、売値をあげるか、原価を下げるか、その両方をするかの3つに1つ。原価を下げるのが手っ取り早いのだが外注、仕入れではたかが知れているのだ。これは売値の設定によっても、業界の中でのポジションも変わってくる。
 
 
単なるピンハネ業だと考えるとコストダウンは到底できないのである。
 
 

会社の継続繁栄のため


business growth concept
では、利益を増やすにはどうずればいいのか?
 
 
それを進める時に、まず考えておきたいのが、そもそもコストダウンや利益アップというのは、会社を継続繁栄させることも目的の一つであるということ。
 
 
そして、時系列で見る会社のお金における過去、現在、未来とはなにか、を理解しておかなければならない。
 
 
ある税理士は「過去」は借入金の返済であり、「現在」は売上・利益である。そして、「未来」は内部留保だという。したがって、会社継続は未来を考えることになるので、目的は内部留保を積むことだと。
 
 
よって、企業がいつの世でもやるべきことは内部留保を積まなければならない。つまり、そのために利益を上げなければならない、ということ。
 
 
そして邪魔なのは過去の借金だということ。
 
 
完済できない借金がある以上、お金が貯まらない。なので、より一層の利益アップが必要となる。だからコストダウンは永遠のテーマなのである。
 
 
ただ、過去はどうしようもないので、これからは借金を増やさないことだ。そのためにも利益を出し続けなければならない。この当たり前のことが薄れているのなら、まず、明確にしたほうがいい。
 
 

サンクスコストをカットする


ビジネスイメージ Business image
では、最初に考えたいのがサンクコストのカット。無駄だとわかっているが使い続けている費用を止めることだ。
 
 
こういった費用をサンクコストというが、いま、毎月の費用でそういったものがないかチェックすることだ。これがこういったお金は工事原価にもあるし一般管理費の中にもある。工事原価だと運搬や産廃処理費用など。
 
 
本来は発注先にて行うべき持ち込み材料の運搬や処分などを、こちらのスタッフが行い処分していないか?職人への手間を日当換算で行い、半日工事などでも1日支払うことが常識になっていないか?
 
 
また、一般管理費では、利息、リース代というのがまず出てくるだろう。これから借りるお金があれば、それは先でサンクコストになる。まず、 ここの節約である。また、家賃、保険代、税金などもそれに価するものもあるだろう。他社の決算書をみていてよく目につくのが交際費や会議費。
 
 
ロータリーやライオンズクラブなど商売に関係ない団体への会費。こういったパッと目につくことからコストカットをはじめるのがいい。
 

 

 

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