リフォーム会社が今やっておくべきブランディング パート1

森下 吉伸

こんにちは。森下です。

 

つい先日、日本の大手電子楽器メーカーであるローランドから、「ジャズ・コーラス(ギターアンプ)」の小型モデルである「JC-22」が追加されることが発表された。

 

「ジャズ・コーラス」というと、1975年のデビュー以来、その独特のサウンドで知られており、今やどこの音楽スタジオやライブハウスを利用するにしても、必ずと言っていいほど設置されているギターアンプだ。

 

冒頭からマニアックな話になったが、このように長い間確固たる地位、つまり自社や商品のブランド力を築き、維持するにはどのようにすれば良いか?

 

そこで今回はリフォーム業を営む企業の「ブランド力」をどのように築き、育めば良いかについて考えてみたい。

 

 

brand
 

ブランドの定着


研究会の会員企業をみると業績のいい会社が多くいる。
これは、とてもいいことだ。

 

縁故マーケティングの成果がでているか。
そこで、いい業績が続いている会社が、次にやるべきことに「ブランドの定着」がある。

 

どんな商売でも、調子のいいときがあったとしても、必ず落ちるときが来る。
これはしょうがないので、調子のいいときにこそ、落ちたときの手立てを準備しておくことが大切。

 

そのひとつに「ブランドをしっかりと定着させておく」ということがある。

 

たとえば、外壁塗装チラシがあたったとする。
しかし、そういったヒットは、いくら工夫を重ねても永久には続かない。

 

どこかで反応がとれなくなる。
そうなっても売上げを落とさないためには、調子のいいときに他の工事も取れるような準備をしておきたい。

 

その早道として、ここぞとばかり、ブランドを定着させる行動にでるのがいい。

 

よくやるのが、あたったチラシに積極的に社長の顔を全面に出し、社長自身を会社のブランディングに使うという方法。
これはよくやる手だ。

 

「あの会社の社長、よくチラシに載っている」とイメージを与える。
それだけで簡単なブランディングとなる。

 

これまでのチラシは「いかに安くて、いかに仕上がりがいいのか?」というように、単に塗装工事のよさを伝えるチラシであったのが、社長を載せ、メッセージやポリシーをいれることで、徐々に「会社らしさ」や「信頼度」を伝える媒体に変っていくからだ。

 

つまり、会社の商品を「塗装工事」から「人」に移行したということになり、他の会社にない魅力を感じていく。
そして、その魅力に共感したユーザーが集まってくるのだ。

 

 

 

商品だけに頼らないブランディング


relation

このように「人」をブランディングするのはリフォームでは王道である。
理由は考えてみれば分かる。

 

通常、売上げを伸ばし続けようとするなら、ヒットした商品を更に数多く売るか、それとも、次のヒット商品をだすかしかない。
当たり前だ。

 

しかし、これはなかなか難しい。
「人」に焦点をあてると、「人」が商品になるので、それがよければ、あとは何を売ってもいいと言うことになる。

 

「この人が売る物は、全てに信頼がある」となって、ヒット商品を気にすることもないのだ。

 

更に、こうも言える。
どんなヒット商品があっても、それをさらに継続的に伸ばすのは難しいだろう。
うまい話には、ライバルも増えるし、価格競争もあるからだ。
だからといって、他にヒットする商品は簡単には見つからない。

 

また、今後、見つかったとしてもライバル会社は真似てくるし、大手の資本には勝てないだろう。
いつも、競争があり消耗する。

 

商品だけに目を向けた戦略は、いつもイタチごっこになる。
その負のスパイラルから脱出できるというわけだ。

 

もちろん、ヒット商品を作ることがダメだといっているわけではない。
「所詮、どんな物でも人から買うんだ」という原則を忘れないで欲しいといいたいのだ。

 

たしかに、商品を前面に出すなら「ニッチな商品」だとイタチごっこにはならない。
特別な材料とか、かわった工法など、取り扱う会社が少ないものなどがそう。

 

ただ、その分、買いたいと思う人の数も少なくなる。
ということは、エリアを絞るのが難しくなる。

 

それだと、縁故マーケティングがやりにくくなるので、どうしても「人」にブランディングしたほうがいいということになる。

 

なかには「人」をブランディングするのは難しいと考える経営者もいるが、そんなことはない。
商品の違いを理解させるより、人の違いを理解させる方が私は簡単だと感じている。

 

人だと、たとえ微妙な違いしか出せなくとも、わりと個性として感じてもらえることが多いからだ。
たとえば、ひとなつっこい笑顔だけで、他社との違いを表し、自社のメリットや特徴とし発信することができる。

 

そして、繰り返し告知し、すり込むことで「あの人なら大丈夫そう」だと思うユーザーを増やすことができる。

 

 

 

上質なユーザーを増やす投資


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ただ、ブランディングにはお金がかかる。
地元エリアを適切に絞って、リピートを中心に地道に攻めれば、新規客目当てのチラシ爆弾を毎回空から落とし続けた時代と違って費用は節約できるが、それでも毎月、それ相当の広告費は覚悟しておかなければならない。

 

だからこそ、あたっている商品があるときに、業績がいいときに、その余力を使って、次の準備をしておかなければならないのだ。
お金があるときに、次の仕事のために投資をしておくのである。

 

これをするかどうかが正念場となる。
ここでブランディングができれば、落ち込んだときに危機を乗り越えられることができるだけではない。

 

会社の実力が上がる。
こういった時期のステップアップは上の次元にいけるのだ。

 

上の次元というのは「いいユーザーが集まる会社」になれるということ。
「予算の枠がこれまでより跳ね上がる」「こちらに任せてくれて細かいことは言わない」「定期的にリフォームの依頼がある」といったユーザーが増えるのだ。

 

もし、80:20の法則が、リフォームユーザーにもあるとしたら、トップ2割の上質なユーザーの数を増やすことができる。
いまの社会情勢を考えると、景気がよくなる時代はかなり先の話。

 

となると、こういった上質なユーザーを実際に何人持っているかが、会社が生き残れるかどうかのポイントになるはず。
彼らは「安さ」ではない。

 

「信頼がおける会社かどうか?」「安心を与えてくれる会社かどうか?」がポイントなのだ。

 

だからこそ、自社の信頼・安心をしっかり伝えるブランディングは、どうしても必要になるのだ。

 

 

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